学びの庭の朝夕
2017年07月17日(月)
海の日
奄美大島の海を描くとき,青色のクレヨンを使うことはあるのでしょうか。
「ぼくの見た海は青くなかったと折り紙の青持ちて言うなり」
俵万智さんの歌にあります。思い込みは真実を遠ざけることもあります。
私たちが見る海の色は「青色」ではなく「奄美色」なのかもしれませんね。
2017年07月14日(金)
夢道
放課後や休日の一球や一音には,生徒たちの古高魂が込められていきます。
教室には時計の秒針と鉛筆の音が響きます。夢道を進む足音でしょうか。
生徒たちのがんばりは,過酷な暑さでさえ脇役に変えてしまいます。
扇風機の生ぬるい風と蛍光灯よりも眩しい日射しの下,努力は続きます。
2017年07月12日(水)
雨ニモマケズ
汗も蒸発させるようなジリジリとした日差しが厳しく肌を射してきます。
この暑さの中でも外で楽しそうに遊んでいるのは蝶ぐらいでしょうか。
大切な命を守るために1年生に心肺蘇生とAEDの講習会が行われました。
近クニ苦シム人アレバ行ッテ救助スル。サウイフ人ニ私タチモナリタイ。
2017年07月11日(火)
向日葵と太陽
住用町の道路沿いには100mに渡り向日葵が咲いている場所があります。
みんなちがってみんないい,はずなのに花や蕾は同じ方向を向いています。
太陽はみんなに光を注ぎますが,向日葵は太陽の方を見ています。
まるで太陽が向日葵に授業をしているようでした。絵本のような風景です。
2017年07月08日(土)
晴考雨解く
カラスもネコもニンゲンも,涼しさを求めて右往左往する暑さです。
何にでも「夏」をつけると暑さや爽やかさを感じる季節になってきました。
受験生は晴れた日にも考査を受け,雨の日にも問題を解く日々が続きます。
真夏日の今日も模擬試験を受け,熱帯夜であろうが合格を信じて勉強です。
2017年07月07日(金)
7月7日、晴れ
瀬戸内町には星空をさえぎるものも星空を隠すものも何もありません。
織姫や彦星が空から瀬戸内町を見ているかと思うと空想に心も弾みます。
早朝の渡り廊下に舞い降りた虹色のタマムシは幸運の使者かもしれません。
お願いしたいことはたくさんありますが,今日はふたりの再会を願います。
2017年07月03日(月)
同じ太陽の下
加計呂麻島より大きく見える巨大な白い雲が悠然と空を流れていきます。
第25回奄美シーカヤックマラソン大会が7月2日(日)に行われました。
男女混合のタンデムで,3年の山畑海勝君が3連覇の快挙達成です。
同じ日,同じ太陽の下,彼のいない野球部は彼の分まで戦っていました。
2017年07月03日(月)
6人の3年生
開会式でプラカードを持つ元平緩菜さん。狭殺プレーの二塁手長瀬大悟君。
中越えの2塁打を放つ中江好輝君。マウンド上で全力投球する岩井真一君。
代打の切り札吉啓一都君。奄美シーカヤックと大会が重なった山畑海勝君。
新聞で読む選手の活躍と竹山監督の温情あるコメントに胸が熱くなります。
2017年06月30日(金)
市2日10:00
「できることは,あとこれくらいかな…。昨夜自分で髪を切りました」
白球のような頭になった竹山監督に,もはや寂しさはなく戦闘モードです。
選手たちはいつものように早朝から気持ちのこもった素振りをしています。
本日の期末考査後に壮行会が行われ,今夜の船で鹿児島市に向かいます。
2017年06月29日(木)
最後の夏
「あいつらとも最後か…」竹山監督が試合を前に見せた寂しさでした。
選手の一番近くにいて,誰よりも野球が大好きなのが竹山監督です。
指導力,コミュ力,分析力,人間力を発揮する日がもうすぐです。
KKBの注目校が,鹿児島県の注目校となる日を楽しみにしたいですね。
2017年06月28日(水)
雲空山海
教室の窓枠が四角に切り取る自然は,白青緑青のストライプ模様です。
今朝,急に夏が来ました。陽光の鋭さや体感温度が昨日までとは違います。
クーラーのない教室。「強」にした扇風機。腕に張り付く問題用紙。
4日間の期末考査を受ける生徒たちは多くのものと戦っています。
2017年06月27日(火)
夢の木の実
「花さきみのらむは知らずいつくしみ猶(なお)もちいつく夢の木実を」
佐佐木信綱の歌を俵万智さんの「たんぽぽの日々」で教わりました。
野球に魅せられた竹山監督と野球少年たちの勝負がいよいよ始まります。
鴨池球場で全校応援という夢の実を実らせるべく最終調整に入っています。
2017年06月26日(月)
夏が来る
曇り空の続く日々は子どもが目に溜めた涙を我慢しているかのようです。
来たのか明けたのかも分からないのが今年の奄美大島の梅雨でした。
梅雨のあとは,いつものように甲子園の県予選と受験勉強の夏が来ます。
生徒たちの目から零れ落ちる涙はどうか嬉しい涙でありますように…
2017年06月22日(木)
オムライス
映画「美女と野獣」ではベルの黄色いドレスと一輪のバラが印象的です。
昼食時間に丸い容器で販売されるオムライスは野獣と踊るベルのようです。
オムライスのふんわり卵とケチャップが,黄色いドレスとバラに見えます。
心の持ち方で見える世界もロマンティックに変わっていきそうですね。
2017年06月19日(月)
九州大会出場
第1回全九州高校総合文化祭沖縄大会に3年の重山葵さんが出場しました。
席上揮毫大会では王維の「過香積寺」を選び,優秀賞に輝きました。
最後の一行「安禅 毒龍を制す」は日常に通じるものがありそうですね。
帰校後もいつも通りの謙虚な姿勢で過ごしています。お疲れさまでした。
2017年06月16日(金)
金曜日の匂い
「あたたかいパンをゆたかに売る街は幸せの街と一目で分かる」
杉﨑恒夫の一首を目にしたとき,古仁屋高校の昼食時間と重なりました。
毎週金曜日にだけ学校で販売されるパンがあるのをご存じでしょうか。
見つけると嬉しい。食べると美味しい。週末のお楽しみが金曜日パンです。
2017年06月07日(水)
かきくけこ
松浦静山が「負けに不思議の負けなし」という言葉を残しています。
負けは,何もできていない自分や何者でもない自分を連れてきます。
感謝,機会,訓練,謙虚,幸運。足りないものを見つけたはずです。
私たちの高校総体が終わりました。応援ありがとうございました。
2017年06月05日(月)
見上げてごらん
試合終了の瞬間,選手にはどんな思いが込み上げてくるのでしょう。
あふれ出る涙,止められない涙には何が込められているのでしょう。
目薬を差そうと上を向くと,そこには青い空が広がっていました。
また頑張れよという声が何処からか聞こえてきたような気がします。
2017年05月22日(月)
思うは招く
遅ればせながら,下町ロケットの植松努さんを知る機会に恵まれました。
教師の言葉が生徒に与える影響の大きさに改めて怖さを感じました。
現実とは夢を諦める途中ではなく,叶える途中にあるはずですよね。
高校総体の時期です。夢を抱いた生徒たちが今夜も名瀬港を出発します。
2017年05月16日(火)
いろいろ色々
この島の自然には故郷があり,家族があり,生活があると感じます。
生えている草木や咲いている花たちの色や形は鮮やかで個性的です。
ヒカゲヘゴの葉やアダンの実などには時代の感覚を惑わされます。
今週の中間考査が終わると,植物たちが艶やかな色で夏を彩り始めます。
2017年05月12日(金)
遠い青春
PTA総会の後は無心にボールを追いかける部活動生に主役が移ります。
練習着を汚すことも気にならない彼らの間を黒南風が吹き抜けます。
汗を流して汚れていくのか,汚れたものを汗で流しているのか。
高校総体を前に,舞い上がる土煙は湧き上がる闘志にも見えてきます。
2017年05月08日(月)
ジレンマ
国立公園の奄美大島が迎える初めての大型連休は,雨と曇りでした。
注目されることに慣れず,恥ずかしさで隠れてしまったかのようでした。
見せたいのに見られたくない。教えたいのに教えたくない。
大自然のジレンマを感じた5日間でした。今日は朝から快晴です。
2017年05月08日(月)
飛躍の前触れ
チームのためなのか。自分のためなのか。何のためなのか。
高校総体を前にして練習にも一層熱が入ってきています。
不安,焦り,嫉妬,重圧など心穏やかでない日々もあることでしょう。
何歳であっても,与えられた場所が全力を出す場所なのですよね。
2017年05月01日(月)
きれいなまま
角田光代さんの「八日目の蝉」の中には,美しい小豆島が描かれています。
「きれいなものぜんぶ入った,広くて大きい景色」がとても心に残ります。
私たちの瀬戸内町の景色にもきれいなものがぜんぶ入っていると感じます。
きれいなものをきれいなまま子どもたちにいっぱい見せてあげたいですね。
2017年04月27日(木)
スカイライン
気がつけば,寒緋桜が韓紅から若草色へと衣替えを済ませています。
イペーの木の花の黄色すぎる黄色。百合の白。アマリリスの赤。
画用紙に線を引いて描いたような花色の空と深碧の山の境界線。
誰かに伝えたい自然は守りたい自然であり,守るべき自然ですね。
2017年04月20日(木)
クレッシェンド
部活動紹介も終わり,各部に新しく心地よい風が吹き始めています。
新入部員と先輩たちの戸惑いや緊張感,高揚感が新鮮に映ります。
聞き慣れない声が響き渡り,学校全体がリズムを刻んでいるようです。
努力した「未来」がどうなるのかを楽しみにできるといいですね。
2017年04月01日(土)
ブラタモリ#68
「あそこに学校がありますね」なんて言われていたらいいな…。
NHKの「ブラタモリ」で,高知山展望台からの眺めが映し出されました。
奄美大島に住んでいることを誇らしく,嬉しく思いました。
古仁屋高校は恵まれた森と海,そして温かい人々に囲まれています。
2017年04月01日(土)
始まりますね
今年度にしかできないことってありますよね。
みなさんは何を思い浮かべますか。もしかしてもう決まっていますか。
日付は繰り返されますが,一日として同じ日はないですよね。
気温とともに気分も上がってきませんか。さぁ,始まりますよ。
2017年03月30日(木)
サンガツサンチ
今日は旧暦の3月3日です。奄美大島では女の子の初節句をお祝いします。
卒業式,離任式,引越し等を経て,また新しい季節が廻って来ました。
次の一歩が楽しみな人も何となくためらってしまう人もいることでしょう。
いろんな気持ちは取りあえずそばに置いて,新しい春を感じてみませんか。
2017年03月15日(水)
新しい日常
本日,合格者の受検番号が校舎入口前に掲示されます。ドキドキですね。
「なんでもない会話なんでもない笑顔なんでもないからふるさとが好き」
俵万智さんの「サラダ記念日」の中の一首が,高校生活に重なります。
4月からは古仁屋高校が新しい日常になりますね。私たちも楽しみです。